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壮大な談志の実験

 『ひとりブタ』(立川生志著、河出書房新社刊)を図書館で借りて読みました。

 落語立川流の実力派、生志師匠による師匠立川談志(敬称略)との25年をつづった本です。

 昨年末発刊ですからまだ新刊といってよいと思います。

 入門から20年、実力派でありながら、師匠談志の真打“基準”に達せず、二つ目に止まっていた苦悩が切実です。

 意地悪で真打にしなかったのか。

 真打問題は立川流創設につながる大問題だけに談志がこだわったことでした。

 評価している弟子だからこそ、自分の基準、スタンダードに適った真打にしたいと思っていたのでしょう。

 言い換えると、なかなか自分の基準、スタンダードの真打はいなかったのでは………

 だからこそ、自分の見込んだ者にその基準を適用しようと試みた。

 見込まれた者は、いい面の皮、と生志師匠も言っています。

 が、返ってそれで注目を浴び、それを糧にしてくれという師匠の思いもあった。

 浮き沈みの多い芸人で、実力がありながら脚光を浴びない人も多い。

 落語家も数ある実力者の中で浮かび上がる人の方が少ない。

 その中で勲章というか、誇れるキャッチフレーズ、逸話を持っている人は一味違い、強い。

 自分の真打基準にこだわり、見込みある弟子にそれを試みた談志はそこまで見越していた(かもしれない)。

     だいじ経営年金事務所http://daizizimusyo.jp

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