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『青天を衝け』に強烈な不満

 渋沢栄一が、戦争絶対反対の平和主義者のように描かれています。

 これっておかしい。

 同時代人が、国のために命を懸けて戦っているのに、戦争反対を声高く唱えるはずがありません。

 それこそ、人の命をどう思っているのか、と言いたくなります。

 戦争の時代、激動の時代に人は否応もなく、巻き込まれていきました。

 まじめに戦争に参加する人が、ほとんどでしょう。

 それを今の視点で、戦争反対論者として描くのは、大ウソではないでしょうか。

 戦後文化人的思想に毒されている脚本です。

 渋沢がもし生きていてこのドラマを見たら、真っ赤になって怒るのではないでしょうか。

 あと、渋沢の渋沢たるゆえんは、実業家としてであり、その部分が少ない。

 半生のうち、前半部分の明治以前が長すぎ、冗長に映る。

 脚本家が後半の肝心かなめの実業家人生が描けていない気がしました。

 西郷隆盛が酒を飲む場面も、彼が下戸なのはあまりにも有名なのでいただけませんでした。

 フィクションもあまりにウソがあり過ぎて、納得いかず、これが渋沢の本当の姿かというとかなり怪しい気がしました。それならば、事実をもとにしたフィクション、あくまでドラマということをテロップで流すなどした方がよほど潔かったのではないでしょうか。

(アーカイブス)
2018/01/28(日)
小説『断崖』について
 ロシアの文豪ゴンチャロフの幻の名作長編小説といわれます。

 文庫本にして全5冊の大作です。

 ただ、完成まで年数がかかり、テーマが若干薄まった感があります。

 私個人としては、主人公の存在感が弱い気がします。

 どちらかというと祖母が一番確固とした信念の人として、主人公より強いインパクトを与えます。

 基本、恋愛小説ですが、その裏に西欧の保守対革新の戦いがあります。

 このテーマは昨年来読んだドイツの長編名作小説にも共通のテーマです。

 面白いのは岩波文庫の復刻版の表紙裏の解説に、主人公の恋愛話について「冗長とも思えるやり取り」と書いてあったことです。

 長い小説で、どちらかというと行きつく先が読めないやり取りが当の文庫本関係者にも「長い」と思わせていたんだということです。

 ちなみに明治の文豪、文学史に必ず出てくる二葉亭四迷の愛読書ということです。

      だいじ経営年金事務所http://daizizimusyo.jp

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